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セラピストスキルアップ実践会認定講師の宮森大地です。
本日もブログにお越しいただき、本当にありがとうございます。
春に某大学で4回講義をさせていただくことになりました。
1つの夢が叶いつつあることは嬉しいですね。
さて、本日は「関節の操作で知っておくべき知識」というお話。
(元ネタをご存知の方は仲良くなれそうです)
昨年にも記事にした気もしますが、関節を操作するならば知っておくべき知識があります。
いわゆる緩みの肢位と締まりの肢位というものです。
緩みの肢位(LPP:loose packed position)とは、関節を形成する骨の接触面積は狭く、適合性が低い状態です。周囲の靭帯・関節包が緩むので、外力によって動揺しやすいため、捻挫が起きやすいポジションとも言えます。また、関節の適合性が低いため、肢位を保持するのに筋力が必要となります。緩みの肢位で最も緩んだ位置を『最大ゆるみの位置(least-packed position:LPP)』と言います。
締まりの肢位(CPP:close packed position)とは、関節を形成する骨の接触面積が広く、適合性が高い状態です。周囲の関節包や靭帯が緊張している肢位であり、最も関節が安定している肢位とも言えます。通常、その関節の可動範囲の最終域付近であることが多いので、この位置では関節は機能的に安定しているため、肢位を保つのに筋力の必要性が低いと考えられます。ただし、筋力を必要としない分、他の非収縮性組織にストレスが加わっている状態であり、過剰な外力が加わるとこれらの組織が損傷を起こしやすい位置にもなります。
これを考えますと、整形外科(運動器)やスポーツ障害・外傷の分野を勉強されている方はお分かりになると思いますが、靭帯損傷や靭帯断裂などは基本的に緩みの肢位で関節に負担がかかったときに起きやすいことが多いです。
例えば、足関節の内反捻挫は、足関節の底屈位で内反強制があるときに起きやすいとされています。
私も左の足関節(距腿関節)は何度か捻挫をしておりますが、今でも底背屈の際は意識をしないと関節軸から外れた関節運動が生じます。
こういった距腿関節の修正を行う際に、関節運動の修正をどこから行うかと言ったら、やはり緩みの肢位からだと思います。
緩みの肢位では外力に弱いわけですが、周囲の靭帯や関節包が緩んでいます。
他動的に操作するのであれば、筋緊張による影響も少なくできます。
この状態から関節軸を整え、関節の最終域まで調整をすることで、全可動域にわたって関節の修正ができると考えています。
関節の構造と特徴を考えれば改めて覚える必要もないものかもしれませんが、一度調べてみると良いかもしれません。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また明日。
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