2019-04-16

動きと環境を観ることのできない治療家は愚かである

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セラピストスキルアップ実践会認定講師の宮森大地です。
本日もブログにお越しいただき、本当にありがとうございます。

今週から東海大学さんで4回、講義をさせていただくことになっています。
昨年もやったのですが、意外と最近の若者はしっかり話を聞いてくれます。
今年もしっかりと自分に伝えられることを伝えてきたいです。

さて、本日は「動きと環境を観ることのできない治療家は愚かである」というお話。

(さて、あなたはどちら?)

久々に辛辣な(?)なタイトルをつけました。
私が元々は理学療法士だからか、人の動きを観るのは職業病という感じになっています。
理学療法士は動作観察とか動作分析を行い、患者さんの動作から問題点やアプローチ部位を推察します。
そして最近は、動作を観ることの重要性を改めて感じています。

私たちが担当する患者さんの多くは痛みやしびれ、コリ感などを抱えている方が多いです。
それに至る原因は様々ですが、世間的にも知識が大してなくても「姿勢が悪いから」と言うように、姿勢や動作が1つの要因となっているケースは多いようです。
実際、姿勢や動作の修正をほんの少し口頭や徒手で行うだけで症状が軽減するケースもまた多く見られます。
このような事実から、おそらくは姿勢や動作によって患者さんの身体に加わる機械的刺激(メカニカルストレス)は、やはり症状を作り出す要因の1つとなっていると考えられます。

ところで、個体差はあれど、基本的に人体構造は同じなわけですから、その構造の動きもまた基本的に同じです。
そして私たちは地球上で過ごしている限り、力学的な法則に支配されています。
メカニカルストレスが症状を作り出している要因の1つとして挙げられるのであれば、人体構造と動き、力学にまつわる知識は持っておいた方が良いと思われます。
つまり、運動学、バイオメカニクスと言われる学問ですね。

(運動学と言えば、3つのテコがありましたね)
しかし、あくまで運動学やバイオメカニクスの研究結果として書かれている人体の動きは、いわゆる正常をモデルとしています。
目の前の患者さんが出来ていないからと言って当てはめていっては不都合が生じますが、知らないよりは知っている方が良いはずです。
臨床においての新たなアイデアの源になるのは知識ですので、苦手な方もまずは何かしらの書籍をご一読されることをオススメします。

なぜ、こんなに遠回しに記事を書いているのかと言うと、1つには「動きは修正し難いから」です。

(どんだけ口酸っぱくいっても同じ姿勢を取り続ける人っていますよね)
詳しくは生理学の書籍などに譲りますが、よく『1年もあれば人の体の細胞の大半は入れ替わる』と言われています。
確かに、転んで擦りむいた皮膚も時間が経てば傷口が塞がり、多少の傷痕を残しても不都合ないレベルまで回復します。
いわゆる自己治癒力と言うものが人間には備わっています。
また、額面通り受け取るならば、1年もあればほとんどの細胞は入れ替わるのですから、傷も癒えて症状も消えそうなものです。
しかし、何十年も痛みを抱えている方がいる事実を見ると、どうも首を傾げざるを得ません。
そこで今回のテーマである姿勢や動作に話を移すわけですが、患者さんからこんな言葉を聞いたことはないでしょうか。

「気付いたら〇〇になってるんだよね」

(また猫背になってたニャ!)
〇〇には、例えば猫背だとか反り腰だとかガニ股だとか、症状の要因と思われる姿勢や動作の言葉が入ります。
これをお読みのあなたも経験があるかもしれませんね。
つまり、人の体は自己治癒力がありますが、姿勢や動作の修正には鈍感なのです。
これには過去にしたケガが癒えていても、その際にしていた動作パターンを繰り返しているケースはもちろん、スポーツや文化活動の影響が大きく影響を与えているケースもいます。
私もヨガを1年弱やっていますが、やはり自分の癖というものはなかなか抜けず、苦手なポーズは苦手なままです。

(なくて七癖、あって四十八癖とはよくいったものです)
これに関しては患者さん自身の日頃から意識し、体に対して注意を向けて気付くことが重要になります。
しかし、それをただ伝えるだけでは治療家としてはあまりにも無責任かな、と私は思います。
本当に患者さんは「気付いたら〇〇」になっているのか?という視点も大事かと思います。

本日もう1つお伝えしたいのは「そうならざるを得ない環境にいるかもしれないから」です。

(随分と低いテーブルですが、大丈夫でしょうか)
PC作業をするデスクワーカーが猫背になる理由は何でしょう?
ご本人の意識だけでなく、例えば机の高さ、椅子の高さ、アームレストの有無、キーボードまでの距離、モニターまでの距離、机上の資料などの有無、周囲の人たちとの距離や関係性、衣服の素材などなど、さまざまな環境要因が挙げられます。
上記の中でも、ご本人にとって著しく机や椅子が低かったら、それは猫背になるのは当然ですよね。

このような環境も含め、修正できるところは修正し、修正できる限度を聞き出して身体へのアプローチとその限界を探る必要も出てくると思います。
私は過去に何名かの患者さんに「本当に辛かったら、辞めちゃうのも選択肢として持っておけば良いんじゃないですか」と提案したことがあります。
実際、辞めた方もいらっしゃいましたが、幸いその方は『めっちゃ楽ー!』とスッキリした顔でいらっしゃいました(最終判断はご本人がするとは言え、結構責任を感じる提案だったので不安でした)。

ということで、人体構造とその動き、それに作用する環境を観ることの重要性について書かせていただきました。
何かの参考にしていただければ幸いです。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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