2019-03-30

【症例報告】動診時の評価で考えていることとは?<認定インストラクター シマムー>

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セラピストスキルアップ実践会認定講師の宮森大地です。
本日もブログにお越しいただき、本当にありがとうございます。
毎週土曜日は当会の認定インストラクターによる症例報告をお送りいたします。

さて、本日はシマムーによる症例報告と評価・治療のポイントです。
「動診時の評価で考えていることとは?」です。

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<症例紹介>
・50代男性
・大工
・主訴
「ベッドから真っ直ぐに上体を起こす際に、右腰(PSIS)に痛みを感じる」
「長時間車を運転すると必ず腰が痛くなる」

<評価とアプローチ>
・姿勢観察
座位や立位時の重心が右に寄っている
頭が少し前に突き出て、上部胸椎が屈曲位、骨盤後傾位のスウェイバック姿勢が気になる。
体幹屈曲、伸展、側屈、回旋方向の重心移動は、概ね良好。
伸展時にも起き上がる際と同じ部位に痛みあり。脊柱伸展時の可動性も胸椎が硬く、腰椎が過剰に動いている印象。

・起き上がり動作評価
頸部から肩甲骨が浮いてきたあたりから、骨盤固定出来ず腰椎伸展の代償あり。
両手を前方から介助しながら、起き上がり動作をすると腰椎伸展が強まらずに骨盤固定されて痛み消失。
このことから、腹斜筋や臀筋の筋力低下により骨盤、腰椎の安定性がなくなり過度の伸展モーメント発生、椎体に剪断力かかり腰痛発生していると考える。
また、腹横筋や腹斜筋の筋力低下により、腹腔内圧低下により脊柱の伸展モーメント得られず、長時間座位でも腰椎への負担増にて腰椎発生していると考察。
仰向けで両下肢股関節、膝関節屈曲90度で空間保持を試みると、やはり腰椎伸展の代償あり。
膝倒しにて、腹斜筋の筋促通と脊柱に対する骨盤固定と腰椎の安定化を図る。

・胸椎評価とアプローチ
脊柱伸展時の痛みに対して、肩甲骨下制、内転位を介助しながら、胸椎伸展を誘導すると、痛み消失。
胸椎の可動域低下が腰椎への負担を増やしていると考察。
Kポジションにて、肩甲骨の下制、内転を促通し胸椎伸展及び回旋の可動制向上を狙う。

<結果>
施術後は、起き上がり時の痛み消失したため、脊柱と骨盤の正しい使い方を動作指導する。また、自主トレとして腹圧を高めるエクササイズを伝える。

<感想>
基本操法による施術をする際には、連動にフォーカスしていました。
最近では、動診による動作エラーを考えていく中で、以下の6つの視点も意識してみると、考察の幅が広がり、操体法の効果も高まると感じました。

①定位置(関節が本来あるべき位置に収まっているか)
②筋力(主動作筋の筋力が足りているのか)
③可動域(可動域に問題がないか)
④筋持久力(日常生活で反復しても毎回同じパフォーマンスが保てるか)
⑤連動
⑥コントロール(自分の体を思った通り動かせるか)

今回の症例は、②と③に着目しました。
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<宮森のコメント>
理学療法士らしい、評価-考察-アプローチがつながった症例報告でした。
また、今回挙げてくれた6つの視点も評価に加えていただけると、確かに臨床の幅は広がると思います。

また来週も認定インストラクターの症例報告をさせていただきます。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また明日。

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