2018-05-29

ただ動かせばいいわけじゃない

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セラピストスキルアップ実践会認定講師の宮森大地です。
本日もブログにお越しいただき、本当にありがとうございます。


本日から毎週火曜日を「自分のための日」に設定しました。
たぶん1年くらい続くと思いますが、火曜日を楽しみに1週間を過ごしていこうと思います。
何をしているかはナイショです…秘密が人の魅力を高めるってなにかで読みましたので。


さて、本日は「硬いから動かす、ほぐすをすればいいわけじゃない」というお話。
(あ、記事タイトルと中身のタイトルが違う…)


先日、両側の肩の痛みと、肩から背中にかけてのハリを訴える方がいらっしゃいました。
肩関節の方は、いわゆる肩関節の拘縮も関節包レベルであると考えられ、なかなかに難渋しそうな印象を受けました。
肩から背中にかけてのハリは確かにありましたが、背中も丸く猫背になっており、肩甲骨から背骨の動きも乏しく、腹筋はふにゃふにゃでしっかりと座れていませんでした。
「どこ行っても治らないんですよ」と1年ほどあちこち行かれていたようです。


ところで、あちこち行ってどんな見解でどんなことをされてのかお聞きすると…

1.肩や肘の筋肉が硬くなっている
⇒ゴリゴリほぐされた
⇒ガンガン動かせ、と痛みを我慢して動かされた

2.背骨がかたくなっている
⇒バキバキの矯正を受けた

3.腹筋が弱い
⇒いわゆるトランクカールのような腹筋運動を指導された
などなど…。


私自身、治療技術自体はなんでも良いと思っているタイプですが、いろいろお話を伺った感じではツッコミどころ満載でした。
それじゃあ良くならないよね…というようなものもおおくありました(詳細は省きますが、ご本人のパーソナリティも良くならない要因として大きいのですが、今回は置いておきます)。


まず、この方のように痛みや明らかな可動域制限(今回は拘縮)があった場合、ある程度はその原因を追求しないといけません。
痛んでいるのがどの部位なのか?
可動域制限を作っている原因はどの組織なのか?

これがわからなければ日常生活の注意点や自主トレも提案ができません。


猫背であれば腹筋がつぶれて弱くなることは当然。
そして逆に脊柱起立筋は伸張位になって弱くなり、靭帯への負担も大きくなってハリなどを出すことでしょう。
これでトランクカールなんてやれば筋がどんどん短くなり、また背部への負担も増えるはず。
また、伸張位で精一杯収縮している背部をゆるめてしまうと、動的な支持機構がゆるんで静的な支持機構である靭帯へさらなる負荷を強いることになります。
この場合は骨盤を立てて、腹筋は伸張位で、背筋は短縮位での収縮を促した方が私は良いと思います。


また、猫背になれば肩甲骨は外転位になりやすいですし、外転位が定着すれば肩甲帯の主に後方の筋肉は伸張位になって収縮効率が下がることでしょう。
上記のトレーニングを続けてもらいながら、肩甲骨と肋骨の接触面積を保ちながら肩甲骨周囲筋を賦活させた方が肩甲骨も安定するでしょう。
肩甲骨が安定すれば、肩や肘に付着する二関節筋の過活動も抑えられて、肩から肘にかけての痛みも軽減するかもしれません。
また、体幹機能が改善して肩甲骨と協調的な動きが再獲得できれば、いわゆる肩関節への負担も減って再発予防にもなるでしょう。


また、現在ある肩関節の拘縮については除痛をすることが前提になりますが、癒着した筋や関節包の癒着を改善し、またそれぞれの組織になった伸張(ストレッチング)が必要になってきます。
私の習ったことが覆っていなければ、筋へのストレッチは伸張位を30秒以上キープするのが望ましいとされ、靭帯や関節包へは同じ刺激量・同じリズム(タイミング)で伸張刺激を入れるのが望ましいとされていたと記憶しています。


臨床においてどこかが硬く(固く)なっている方は非常におおく、それに対するアプローチはすることも同時におおいと思います。
ただ、その組織はどのような状態で硬く(固く)なっているのか?
それを判断できないと、かえって体を壊してしまい、改善までに時間をかけてしまったりすることもあります。
治療とは良くも悪くも今あるバランスを崩す行為なので、気を付けないといけませんね。

「お客さん、かたいですねー!それー!!」的な。

ちなみにこの方はつま先上げをやったところ、背部の筋にかなり筋収縮がうまく入り、それだけであお向けで症状がかなり軽減しました(拘縮は残存していますが)。
その後は起きていただき、肩の上げ下げで肩甲帯~脊柱の動きも出しつつ行ったところ、坐位での安定性も獲得できました。
体幹がグラグラなのは事実なので、日常生活である程度戻ってしまうことは予想の範囲内なので、(本人がやるかわかりませんが)姿勢と簡単なトレーニングを指導して終わりました。


「あんまり強くやらなくても変わるんだねぇ…」なんて不思議そうな顔をして、最後には「まぁ良くなるかな!また次回もよろしくね!」と笑顔でお帰りになられました。


治療哲学はそれぞれだと思いますが、診ているのは同じモノ。
人の体の中で起きる変化を知り、それに沿ったものを提供できるように、私もまた日々を積み重ねていきたいと思います。



本日もブログを読んでいただき、本当にありがとうござました。
それでは、また明日。


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