2017-11-05

体の中にある海の整え方

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セラピストスキルアップ実践会認定講師の宮森大地です。
本日もブログをお越しいただき、本当にありがとうございます。

これは個人のFacebookでもチラッと書いたことことなのですが、人の体の中には海があるように私は思います。体にはさまざまなリズムがあって、それらが調和していると健康である1つの印のように思います。体の中にあるリズムから、生物の進化やリズムの治療への応用を考えてみました。


母なる海は本当なのか

日本では「母なる海」と表現するように、海という環境に母という「生み出す存在」を感じているようです。海に囲まれた島国だからこそでしょうか。内陸の国々では違う表現をするのかもしれません。

本当かどうかは知りませんが、太古の地球では陸地はほとんどなく、海であったと言います。そこで生物が「何かの拍子」に誕生したようです。ところで、生物が一個体として自分を表現するには、周囲の環境と自分とを隔てなければなりません。そこで、生物は細胞膜を作って外界と内界を区別しました。水を弾く疎水性のある脂質を細胞膜の外側に向け、外界と自分を隔てました。そして同時に内側にも脂質を向けて、自身の身体の中に海を閉じ込めました。きっと、海水の成分やその比率は生物にとって都合がよかったのでしょう。事実、人の血液の電解質の成分の比率は、絶対量は別として海水のそれと非常に近いようです。

海の中で生活していた生物の中から陸へあがろうとしたチャレンジャーがいました。彼らは両生類と呼ばれる生物です。しかし彼らは乾燥と闘わなくてはなりませんでした。特に種の保存を考えた時、水の中に卵を産むという手法を取りました。しかし、さらに生物は進化したのが爬虫類だと言われています。彼らは鱗を体にまとい、乾燥に負けない体を手に入れました。そして同時に、種の保存の方法として卵に殻を作り、その中にまたしても海を表現したのです。そしてさらに進化した哺乳類は自身の体の内側で生殖を行うことにより、乾燥に対抗するようになりました。哺乳類は胎内にいるとき、羊水に使っていますし、日本人の「母なる海」という言葉は、胎内への回帰願望なのかもしれません。

こうしてみると、陸上にあがってからの生物は乾燥との闘いであり、それに適応してきた歴史を感じられます。水という物質の大切さも同時に感じられます。いづれにしても、体液の成分比率や進化の過程からも母なる海説は今のところ正しいようです。


体の中にある海

私が体の中にある海に出会ったのは、約5年くらい前でしょうか。頭蓋仙骨療法という治療法を知った時です。これは脳や脊髄の自動性、中枢神経を包む内膜の動き、脳脊髄液の波動などからなる動きで第一次呼吸とも呼ばれるリズムです。これは諸説ありますが、6~12/分のサイクルで繰り返されています。これは肺呼吸や心拍には影響されない、独立したゆったりとしたリズムです。

私はこれをはっきりと感じられるようになったとき、「ああ、体の中に海があるんだ」と確信しました。例えば、12/分のリズムであれば5秒ごとの満ち引きなので十分に海のリズムにそったリズムと言えます。実際、先日神奈川県の鵠沼海岸で30分ほどひたすら波のリズムを数えていたのですが、私自身の体の中にある第一次呼吸とかなり近いリズムでした。そして後述しますが、やはり、この体の中の海の状態を整えることは、治療の1つの指標になるように思います。




人以外の生物の中にも海はあるのか?

ところで少し小話です。前述した生物の進化の過程を考えてみると「人以外の生物にも体の中に海があるのでは?」と私は考えました。そこで以前、猫カフェに確かめに行ってきたところ、どうやら猫にも頭蓋仙骨リズムがあるように感じられました。

猫の解剖学などは詳しくは分かりませんが、何となく撫でて全身を緩めた後、頭を触っていたら眠そうにしていました。動物の治療も可能なのでは、と可能性を感じました。



 

体の中の海を整えるために

人は自身の生活を守るために防波堤などを海の傍に設けて波からの被害を防いでいますが、人の体の中でも何かしらの制限を生じてしまうと、この流れが妨げられてしまいます。頭蓋仙骨療法は主に脳脊髄液の流れを良くする治療法なのですが、この制限を取り除いておかないと勢いを増した脳脊髄液をうまく流せなくなり、かえって体調を崩してしまうことがあります。今回、この記事を書いた狙いは、この記事がアップされる期間中に私が講師を務めているセミナーの受講生さんに読んでいただくためです。頭蓋と略される治療法ですが、決して頭蓋だけを触ってはいけない理由はここにあります。

頭蓋仙骨療法で最低限見なければいけないのは①頭蓋縫合の可動性、②寛骨に挟まれた仙骨の可動性、③脊髄硬膜の付着が強い特に上部頸椎(C1・2・3)および第2仙椎の可動性、④頭蓋仙骨系に付着する筋・筋膜などの軟部組織・結合組織の状態です。これらになにかしらの問題があれば防波堤のように波の流れを阻害する制限因子となってしまいます。せめてこれくらいのことは患者さんの体を評価し、その上で頭蓋仙骨療法に挑んでいきたいものです。

最終的には哲学を持った治療を

これは昨日、セミナーでもお伝えさせていただいたのですが、目の前の患者さんになぜそれをやるのか?その理由や目的は明確なのか?それをはっきりさせた上で治療をしましょうというお話をしました。それは私は理学療法士だったため、ある程度患者さんの関節可動域や筋力などを数値化する手法を知っていて、そういった数値から得られたものを統合・解釈して治療に臨んでいたからかもしれませんが、なにも難しいことはしなくても良いと思います。触った感じが硬いとか、押したら痛いとか気持ち良い感じがあったとか、そんなところからやっても良いと思います。そこから、あの感触は何だったのだろうか、とか、あの感覚はなぜ生じたのだろうかなど、落とし込んでいけばいいと思います。きっと東洋医学の世界の方は体の捉え方自体が違うのでしょうし、何を基準とするかは治療家個人で違うはずです。
私にとって「体の中にある海を整える」というものは1つの治療哲学であり、治療を展開していく上での1つの目標です。そのために、どんな評価をして、どんな治療をしていくのかについて迷うことがありません。もちろん、その中で常に「これで本当にいいのか?」という疑問は常に持ち続けていますし、それはこの仕事を続けていく上では終わることはないのだと思いますが、治療家という仕事の業なのでは、と私は思います。
自信をもって治療に挑むためにも、治療哲学は持ち続けましょう。
それが患者さんのためにもなることですから。

本日もブログを読んでいただき、本当にありがとうござました。

それでは、また明日。

 
 



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