2019-08-10

【output】アホでもわかる解剖学<認定講師 宮森大地>

おはようございます。
セラピストスキルアップ実践会認定講師の宮森大地です。

先週、初歩の初歩の解剖学の内容をお送りしました。
なぜか(私に伝わる範囲で)評判が良かったので、本日も解剖学をお伝えします。

今回のタイトルは「アホでもわかる解剖学」です。
※先週が「バカでもわかる解剖学」だったので少しだけ変えました。

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ここ数週間、私のメルマガでは所々で筋膜(深筋膜)の話題が出てきます。
何かと話題の筋膜ですが、筋膜の作用を簡単に復習してみましょう。

<筋膜 fasciaの作用>
1.      構造物を包む
2.      構造物をまとめる
3.      構造物を保護する
とにかく構造物を包んで、まとめて、守っているわけです(他にもありますが)。

さて、体肢では、作用が同じような筋群は同一の神経に支配されることが多いです。
このような場合、作用が同じ筋群と違う筋群は筋間中隔(深筋膜の厚いシート)によって隔てられて、区画ごとに分けられます。

コンパートメント症候群(筋区画症候群)は聞いたことがあると思います。
そして、区画の境界を作っている筋膜は、骨格筋の収縮時に筋腹が膨隆するのを防いでいます。
この結果として、区画内の静脈が圧迫されて、その血液が押し出されます(筋ポンプ作用)

ところで、いわゆる筋膜リリースを行うとすると、部位によっては(※腸脛靱帯)、800kg以上の伸長刺激が必要と言われています。
これを考えますと、一般的に言われている筋膜“リリース”はあり得ないということになります。
もし、本当に“リリース”が成立したその時は、筋膜の線維がちぎれるレベルで伸びた、ということになります。
筋膜リリースが現実的かどうかは別として、筋膜の線維の伸長自体はもう立派な医療事故です。
とは言え、なぜか筋膜のある部位へのアプローチは効果を発揮することは多いです。

少々話が脱線しましたが、ここからは私見を交えてお伝えします。
臨床上、筋のコリ(硬結)や他の組織との滑走不全が生じている症例によく遭遇します。
硬結があると筋の膨隆が持続しており、区画内の内圧が高まっていることが予想されます。
そうすると、筋膜が内側から圧迫され、筋膜由来の症状も出ているのでは?と考えます。
こういった場合、筋自体へのアプローチに加え、区画を形成する深筋膜へのアプローチも有効であることが多いように感じます。

例えば、五十肩などでは上腕の筋群の緊張が高まっていることが多いです。
上腕では、上腕二頭筋-上腕筋と上腕三頭筋とを隔てる上腕筋間中隔があります。

これら屈筋群や伸筋群へのアプローチを行うと区画内の圧が下がり、症状が軽減します。
その後、筋間中隔への圧迫を加えていくと、生じていた滑走不全が改善し、さらに症状が軽減されることが多いです。

簡単ではありますが、このように内圧が高まっていそうな体肢の筋間中隔へのアプローチが功を奏することがあります。
今までにない知見でしたら、ぜひお試しください。

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今回も初歩の初歩の内容ではありましたが、何かのヒントにしていただければ幸いです。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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