2019-07-16

「いつになったら治るの?」に対する科学的な答え

セラピストスキルアップ実践会認定講師の宮森大地です。
本日もブログにお越しいただき、本当にありがとうございます。

遊んでいる方が実はお金が入ってくることに気づきました。
というか、楽しい方がインプット・アウトプットのスピードが違うんですよね。
つまらなく感じるものをどうにかして楽しく感じられないか思案中です。

さて、本日は「“いつになったら治るの?”に対する科学的な答え」というお話です。

治療家であれば一度は聞かれたことのある言葉だと思います。
時に結果が出ていない時などは答えに窮してしまうかもしれません
予後予測って難しいですよね、未来が見えるわけでもありませんし。

ただ、知っておくべきことはあると思うのです。
例えば、炎症の過程とか。

よく「炎症を抑える」と言いますが、そもそも炎症は回復に至るまでの最初の手順です。
諸刃の剣の一面もあるため、早期に抑えるようにされていますが、そもそも炎症が起きなければ組織の回復はあり得ないのです。

組織ごとに回復期間が異なるようですし、もちろん損傷の程度によってもかなり変わるようです。
※この辺りのことに詳しい資料をご存知の方は教えていただけると幸いです。
しかし、大まかに期間を知っておくことは大事だと思います。

炎症は炎症期、増殖期、成熟期の3つに分けられます。
簡単に見ていきましょう。

<炎症期> 
破壊された組織の貪食などが盛んな時期。
組織損傷より最大6日間継続する。
いわゆる炎症の五兆候(疼痛、腫脹、熱感、発赤、機能障害)が出る時期。
一般的にRICE処置や抗炎症剤の投与、安静が行われる。

<増殖期> 
損傷された組織にコラーゲン繊維が沈着される時期。
組織損傷より最大20日間ほど継続する。
炎症期より徐々に移行していく。
一般的にこの時期より活動を徐々に開始していく。
しかし、靭帯などの場合はコラーゲン繊維が沈着して連続性が維持されてもその強度は15%程度まで低下するとされている。

<成熟期>
増殖期より移行し、組織損傷より9日目から開始されるとされる。
文献により異なるが、組織損傷より1~2年は継続すると言われている。
増殖期に沈着したコラーゲン繊維が徐々に正常に近い組織に置き換わり、強度を取り戻していく時期(ただし、条件が揃っている場合)。

と、サラッと書けばこのような感じです。
「え、でも私の患者さん大ケガした訳じゃないので…」とか言わないでくださいね。
多かれ少なかれ、患者さんの体の中では炎症反応は起きておりますので。 

以上のことから、痛みの原因によっても異なると思いますが、組織をしっかりとした状態に置き換えるには最大で1~2年ほどはかかるようですね。
しかも、そのためには損傷部位の血行が良いことが重要ですし、血行が良い状態で酸素も栄養も届き、老廃物が流れ、そして「適度な刺激が加えられていること」なども重要になります。

例えば、痛みが取れたからと言って、ガンガン関節可動域訓練をやって痛みが再発してしまった理由などは、増殖期の組織の強度が不足しているときに許容範囲を無視して動かしてしまったことが1つの理由として考えられますね。

つまり、明らかな炎症症状があった方の場合、炎症症状が治まった頃が一番気をつけなければならない時期なのかもしれません(患者さんも調子乗って動かしますから)。

こんな風に、教科書に載っているようなことでも知っていると知っていないとでは、時期によっての対応が異なってきますし、「いつになったら治るの?」の答えも、ある程度の根拠を持ってお伝えできると思います。

やはり基礎は大事ですね。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また。

◆認定インストラクターによる症例報告は以下からチェック!!(毎週土曜更新)
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://bit.ly/2OXOGDb

◆セラピストスキルアップ実践会のブログ更新情報はコチラから
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


◆宮森の本当にくだらないつぶやきはコチラ
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


◆こっそりやっている…宮森個人のLINE@はコチラ
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
友だち追加

セラピストスキルアップ実践会認定講師
宮森大地

0 件のコメント:

コメントを投稿