2017-08-15

関節可動域制限の判別方法

セラピストスキルアップ実践会認定講師の宮森大地です。
本日もブログをお越しいただき、本当にありがとうございます。

さて、本日は関節可動域制限に判別方法について。
※昨日の関節可動域の制限因子はこちら

理学療法士・作業療法士は関節可動域を見つけた場合、その制限因子を大まかに判別し、それに見合ったアプローチを選択していきます。主観的な判別方法になりますが、関節可動域が制限される感覚を表現したものをendfeel:最終域感と言い、非常に重要になります。

endfeel:最終域感の一覧
1.骨性
2.軟部組織接触性
3.軟部組織伸張性
4.筋スパズム性
5.無抵抗性
6.弾性制止性

これらについても1つ1つお伝えしていきます。

1.骨性
特徴:硬く、弾力のない最終域感。痛みはない。
正常な肘関節の伸展運動でみられるもの。他にも骨折やリウマチなどの変形で生じることがある。これらは関節構成体の異常のため、徒手療法での改善は不可能。

2.軟部組織接触性
特徴:弾力のある軟部組織(とくに筋)が圧迫されて運動が止まる柔軟な衝突感のある最終域感。
正常な肘関節や膝関節の屈曲運動でみられるもの。臨床においては関節周囲の腫脹や浮腫により関節運動中に軟部組織接触性の最終域感を感じる場合がある。

3.軟部組織伸張性
特徴:少し弾力のある硬いバネ様の最終域感。
関節運動の最終域に近づくにつれて、弾性のあるバネ様の感覚が認められる。
組織が引き伸ばされて生じる最終域感で、臨床上おおく認められるものであり、さらに大きく2つに分けられる。
①関節包伸張性
特徴:急に硬くなるバネ様の感覚で、関節包や靭帯の短縮や癒着が原因。
②筋伸張性
特徴:関節運動の中期くらいから抵抗感が始まり、可動域最終域に達するまでそれが増加するように感じる。

4.筋スパズム性
特徴:関節運動中に突然運動が遮られるような急な硬い最終域感であり、痛みを伴うことが多い。
これらは早い筋スパズムと遅い筋スパズムに分けられることがある。
①早い筋スパズム
特徴:関節運動開始直後に生じるもので、炎症や急性期の症状を意味している。
②遅い筋スパズム
特徴:可動域最終付近にて認められるもので、不安定性がある関節において生じることが多い。

5.無抵抗性
特徴:関節運動中に痛みや恐怖心のために、患者の訴えにより生じるもの。構造的な抵抗感はない。
手術直後や痛みの強い関節におおくみられる。

6.弾性制止性
特徴:跳ね返るような最終域感。
伸張するような感じではなく、膝関節の半月板などの挟み込みなどで生じる。

簡単にですが、まとめてみました。
臨床では5.無抵抗性に分類される痛みによるものや、3.軟部組織伸張性に分類される筋や筋膜、関節包による制限が多いように思いますが、それぞれを大まかに分類できると予後予測も立てられますし、患者さんに適切な通院頻度や期間がお伝えできると思います。

本日もブログを読んでいただき、本当にありがとうござました。

それでは、また明日。


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